手放すということ 9

だれをも差別しないという理念を実践するため、"引き金指向"を見つめなくてはなりません。


これにはある種の体力が要求されます。


忍耐力と勇気・・・。


自分の内側を見つめるのは村上春樹的にいえば心の井戸を掘る作業ですが、それなしにはわたしたちの生命の泉に触れることは出来ません。


その代替行為としてあげられるのは、外見を整え、履歴や経験、過去の功績や未来の空想に生きること・・・。


しかし、いつかはだれでも直視しなくてはならないことがあります。


それを死ぬ直前まで待つ人が多すぎるのです。


"差別しない"は自分を特別扱いしないということでしょうが、自分だけを人生のドロドロから除外視していると、死ぬという必然からも自分だけをはずしていることになります。


もちろん自分だっていつかは死ぬのだろうとぼんやり思ってはいても、目前のことに全身で集中しなくては、と考えるには至りません。


今日をぼちぼちこなせば、明日もなんとかやってくるという感覚。


時間がこぼれていく危機感はないのに、空想上の心配事をあれこれと作っては不安にかられます。


これはすべて、わたしのことです。


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