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2011年01月 アーカイブ

手放すということ 3

"時間外"という概念が奪いさられ、いつでもどこでも、寝ていようが、食べていようが、恋人とくつろいでいようが友人だけでなく仕事上の相手もこうした"便利な手段"をつかってどんどん侵入してくるようになったのです。


こうしてわたしたちはお互いの個人的時間と空間を侵すようになりました。


こうした変化は人々の心理にどのような影響をもたらしたのでしょうか。


お互いの影響から少しでも逃れるため、それぞれの個別性という部屋へ隠れ、他の人間から距離をとり、一人でほっと一息つきたくなる。


少しでも他人の影響を感じなくて済むテリトリーを確保しようとする。


その結果、他とはちょっとでも違う個性を強調するようになりました。


大家族は核家族へ、連邦国はいくつもの独立国群へ、政党は"派閥"に分派し、宗教も宗派に分かれ・・・というように。


しかしいくら他者から逃れようとしても、迫り来る人類の悲惨さを忘れようとしても、あるいはぬくもりを求めて親しい関係を追い求めようとしても、これからの人間関係の選択肢は二つに一つ。


他者との間により大きな違いを見出すか否か。


人との間に自分が見る違いの拡大か縮小か。


選択できるのはどちらか一つです。


手放すということ 4

もはや愛は選択肢に入らない・・・


というのも、昨今起きていることは愛に対する懐疑を深めるばかりです。


しかし愛に対する懐疑が深まる一方で、それに対する渇望は強まるばかりです。


幼児虐待、家庭内暴力、介護放棄、現代は身近な人々に対してさえ温かい手をさしのべられなくなっています。


いえむしろそれだからこそ、一種のホームシック・・・郷愁が確実に芽生え、多くの人々の心の中で大きくなっているのではないでしょうか。


それはなつかしいおうちへ帰りたい、心のふるさとへ帰りたいと願う郷愁です。


このすべてを受け入れてくれる心のふるさとこそ、わたしが神と呼ぶものです。


神という言葉を使う理由は単に、それがいちばんしっくりくるから。


そうつぶやくだけで、大いなる力に抱かれていると実感できる言葉だからです。


それは呼吸よりもわたしたちの身近にあって、完全に無害でなんら怖れの対象となり得ないもの。


大いなる力、そのものです。


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